この製品は5姿勢特別調整機として完全なる特別生産ラインでしたので「グランドセイコー」よりも総生産数が少ないです。そして1962年の大卒初任給がおよそ17000円の時代にAGFで28000円の価格でした。「グランドセイコー」と比較されたり、また、高額だったこともあり、決して売れたと言えず現存機が圧倒的に少ない製品となっています。しかも現存機の大半が文字板の痛みが目立つものやメダルの脱落にケースが腐食したものが殆どです。ここで紹介するものは比較的状態の良いものですが、このようなものは極一部しか現存していないだろうと思われます。そしてステンレスケースのものとなると更に少ない傾向です。因みにSSケースは当時25000円の販売価格でした。
私の中では数ある国産古時計の中で、時計スーパーコピー本当の意味で特別な製品ではなかろうかと思います。手巻き製品としてはどの製品よりも多い31石の貴石数をほこっており、シチズンが社名をあげて開発設計したこの製品はとんでもない最高級な逸品ではないでしょうか。ちなみに私の好みはラグ足の太い初期型のモデルです。
容も幅の広いゼンマイであり、53時間ものパワーリザーブを擁しています。この強力なトルクを生み出す専用の特殊ゼンマイは大型テンプを安定して稼働させるにはとても大切なパーツの一つとなります。保油装置はシチズン独自の「プロフィックス」を採用しています。巻芯周りですが、オシドリピンを採用していますが、秒針規正装置は未搭載となっています。その点は高級機として残念に思います。そして角穴車には「グランドセイコー」などに見られるような美しい鏡面仕上げが施されています。このように高級品としての差別化が見て取れる内容になっています。
当時の国産腕時計界は黄金期に突入していたこともあり、1958年セイコーより登場した「ロードマーベル」を機に最高級品に対する棲み分けが確立し、需要を伸ばしていきました。特に1960年に登場した「グランドセイコー(Cal.3180)」ロレックススーパーコピー激安通販は、大卒初任給の2倍以上の価格という高額な最高級品でした。しかし、そんな高価な製品でも売れたことは事実であり、今でも状態の良し悪しは別として現存機は多く確認できています。この「グランドセイコー」に対抗するかのように、シチズンもそれまで競い合ってきた意地というわけでもありませんが、技術に自信があるからこその特別な最高級製品を開発し世に送り込みました。